PIPESが向いている企業とは?|自己診断チェックリストで確認
導入:PIPES(パイプス)の導入に悩んでいませんか?
「自社でもPIPESは使えるのか?」「どんな企業に向いているのか分からない」
──そう感じている方のために、本ページでは自己診断形式でPIPESに適した企業像を明らかにします。
以下のチェックリストに3つ以上当てはまる方は、PIPES導入を検討する価値が十分にある企業かもしれません。
チェックリスト:PIPESがフィットする企業の特徴
- 現在の株価が割安と感じられているが、将来的な成長性は高い
- 公募増資では時間がかかり、スピード感のある資金調達が難しい
- 株主構成を保ちながら、柔軟な資本政策を実現したい
- 投資家との中長期的な関係性を築きたい(売り抜け型ではなく伴走型)
- M&Aや新規事業などに伴う一時的な資金需要がある
- 財務リスク(債務超過・赤字)があるが、再建意志と成長計画は明確
- 通常の転換社債やCBでは経営権に影響が出るのが不安
- ファンド・VC・事業会社などと戦略的な連携を模索している
判定:3つ以上あてはまったら?
以下のような状況にある企業は、PIPESスキームが経営の転換点になる可能性があります:
- 「再建中」で既存株主の理解を得ながら支援企業と組みたい
- 「成長途上」で外部資金をスピーディに取り入れたい
- 「経営の自由度」を保ちつつ、信頼できる投資家と手を組みたい
具体例:PIPES導入のイメージ
① 技術系スタートアップ(グロース市場)
創業5年目、AIソリューションを開発する東証グロース市場のスタートアップA社。
大型案件の受注を控える一方で、運転資金や人材投資への先行投資が必要となり、迅速な資金調達が急務に。
しかし、公募増資では時間と株価への影響が大きく、既存株主の反発も想定された。
そこで、A社は複数のベンチャーキャピタル(VC)と交渉し、段階的に資金を投下する転換型PIPESスキームを採用。
株主構成を保ちつつ、マイルストーンごとに評価を反映した段階調達に成功した。
結果として、開発・人材投資に資金を振り向けられ、1年後には黒字化・株価2倍を達成。
② 地方老舗企業(スタンダード市場)
創業60年を超える地方製造業B社は、長年の取引先縮小により赤字転落。
経営再建に向けて構造改革を進めるなか、財務体質強化が急務となった。
銀行融資では資本性が足りず、通常の転換社債では議決権の不安が残るため、PIPESによる地元金融機関+地場事業会社との資本提携を選択。
議決権付与のタイミングを設計することで経営権を維持しつつ、企業価値の向上を前提に支援を獲得。
2年間で事業再生に成功し、地域の雇用維持とともに黒字転換を果たした。
③ 赤字フェーズにある中堅企業(M&A資金調達)
コロナ禍で業績が大幅に悪化し、債務超過寸前となっていた中堅サービス企業C社。
成長戦略として計画していた同業他社の買収を実現するため、資本提携+M&A資金調達スキームを模索。
PIPESによってファンドと個別交渉を行い、段階的に株式を取得される契約とすることで、希薄化と経営支配のリスクを最小限に抑制。
結果として買収を無事に完了し、売上高は前年同期比+40%、再成長フェーズへと移行した。
まとめ:PIPESは「成長・再建・戦略提携」を支える手段
PIPESは、単なる資金調達ではありません。
「誰と組むか」「どのように調達するか」によって、企業の未来は大きく変わります。
ご自身の企業が「今、どんな選択肢を持つべきか?」──
そのヒントとして、このチェックリストが参考になれば幸いです。
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