PIPEs・資本戦略レポート

イメージワン、新株予約権発行を決議 当初条件・全行使時の想定払込総額は約18.05億円

イメージワンの新株予約権発行決議と、当初条件で全行使した場合の希薄化率161.28%、手取概算約17.36億円

イメージワンは2026年10月29日、第三者割当により第16回新株予約権と、行使価額修正条項付きの第17回新株予約権を発行することを取締役会で決議した。割当日と払込期日は11月18日の予定で、開示日時点では払込前である。

新株予約権の発行代金は合計1,905万1,575円。第16回を当初行使価額72円、第17回も当初行使価額72円で全て行使した場合、行使代金を含む想定払込総額は18億523万4,775円となる。発行諸費用の概算額を差し引いた手取概算額は17億3,649万8,732円だが、実際の資金流入は今後の行使状況や第17回の行使価額修正により変わる。

前回調達の未行使分を消却し、運転資金と事業投資へ

同社は、前回の第14回新株予約権について、株価が行使価額を継続的に下回り、調達が進まなかったと説明している。第14回は2万1,562個が行使され、調達実績は10億4,167万964円。残存する7万9,243個は取得・消却済みである。

今回の資金使途は、グループ運転資金7億円、アリスタゴラVCイスラエル・テクノロジーL.P.への出資1億2,000万円、子会社の新規事業研究開発費・研究開発発表資金3億5,000万円、ヘルスケア事業部のシステム開発費・マーケティング費1億円、出資や投資を含むM&A資金4億6,600万円。充当予定額は合計17億3,600万円で、手取概算額との差は49万8,732円となる。資金使途表は百万円単位で表示されている。

第16回は定期修正なし、第17回は2週間ごとに修正

項目 第16回 第17回
発行個数 198,415個 49,666個
潜在株式数 19,841,500株 4,966,600株
発行価額 1個81円 1個60円
行使価額 当初1株72円。株価連動の定期修正なし。株式分割等に伴う調整条項あり 当初1株72円。修正基準日の終値の90%相当額へ2週間ごとに修正
下限行使価額 通常の行使価額修正なし 当初1株40円。株式分割等に伴う調整条項あり
発行代金と想定行使代金の合計 1,444,659,615円 360,575,160円
行使期間 2026年11月19日~2029年11月18日 2026年11月19日~2029年11月18日
割当予定先 Seacastle Singapore Pte.Ltd、abc株式会社 KAY LEO BROTHERS LIMITED

第17回は2026年11月20日を初回として、以後2週間ごとの修正日に行使価額を見直す予定である。また、原則として単一暦月中の行使で取得する株式数が、払込日時点の上場株式数の10%を超える部分は行使を制限する。

割当予定先3社の保有方針と経営体制

Seacastle Singapore Pte.Ltdの事業内容は「海運管理業務及びファイナンス」で、資本金は5万シンガポールドル、従業員数は5人。abc株式会社は「金融サービス業、空間プロデュース事業、ゲーム事業」で、資本金は17億222万4,000円、従業員数は331人である。

KAY LEO BROTHERS LIMITEDの事業内容は「有価証券等の保有、売買及び運用に関する業務」で、資本金は100米ドル、従業員数は0人。Seacastleとabcは純投資を目的に短期保有し、市場動向を勘案して売却することを基本方針としている。KAY LEO BROTHERSも純投資を目的とし、経営権を目的とせず経営に関与しないことを基本方針としている。

募集後の大株主と持株比率は、割当予定先が取得株式の長期保有を約していないため記載されていない。各社の割当後議決権比率、主要株主・支配株主の異動、役員の選任・派遣についても開示資料に記載はない。

全行使時の株式数希薄化率は161.28%

潜在株式数は合計2,480万8,100株で、2026年9月末の発行済株式総数1,538万2,400株に対する希薄化率は161.28%。潜在議決権数は24万8,081個で、既存議決権15万3,079個に対する希薄化率は162.06%となる。

新株予約権の発行だけで潜在株式が直ちに全て発行されるわけではなく、希薄化は行使に応じて生じる。一方、全行使時の潜在株式数は現在の発行済株式総数を上回るため、既存株主にとっては行使の進捗、1株当たり持分、議決権比率の変化が確認点となる。

資本提携・経営の視点:純投資目的で業務提携の記載なし

本件に伴う資本業務提携の締結や内容は、開示資料に記載されていない。資金使途には、新規事業の研究開発、ヘルスケア事業のシステム開発・マーケティング、M&Aが含まれており、運転資金だけでなく成長事業への配分も計画されている。

Seacastleは2億円を超える残高が確認されているが、行使金額総額を一度に賄う資金は保有せず、取得株式の売却資金で行使を繰り返す方針。KAY LEO BROTHERSも、取得株式を段階的に売却した回収資金を原資として継続行使する予定である。abcは現預金6,700万円が確認され、行使資金全額は未確保だが、自己資金で用意する旨の確約書を提出している。

このため、17億3,649万8,732円は当初条件での全行使を前提とした手取概算額であり、発行決議時点の調達実績ではない。資金使途の実行度を見る際は、新株予約権の発行個数だけでなく、実際の行使額と充当額を分けて確認する必要がある。

払込、行使価額、資金充当を追跡

  • 2026年11月18日に予定される割当と払込の実施状況
  • 第16回・第17回新株予約権の月次行使数と実際の調達額
  • 第17回の修正後行使価額と、調整条項のある当初下限行使価額40円との関係
  • 運転資金、研究開発、ヘルスケア、M&Aへの実際の充当額
  • 主要株主・支配株主、議決権比率、役員に関する追加開示
  • 精査中とされる業績への影響

出典

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※本記事は公表資料に基づく情報提供を目的としており、特定の有価証券の取得・売却や投資を勧誘するものではありません。資金調達・M&Aの成立や株価、上場維持を保証するものではありません。

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